２０２３年４月以降、中小企業においても月６０時間を超えて時間外労働をさせた場合、その割増賃金率が５０％に引き上げられます。

　従前では中小企業の場合月６０時間超えの時間外労働があっても、２５％の割増率で支払えば違法とはなりませんでした。また、大企業については、月６０時間超え残業の５０％割増はすでに施行されています。

　長時間労働などの過重労働による脳血管障害、心疾患、メンタル不調などを未然に防ぐことは当然です。加えて中小企業にとって重要なこともあります。過重労働を理由とした突然の離職によりさらに労働環境が悪化し、次の離職を生じさせ、新規採用も難しくして事業運営に影響していることです。できるだけ早い時期に長時間労働が不要な体制づくりを進めていくことが必要です。